失敗のないマイホーム計画のために必要なこと!

住宅購入の際に知りたいことや悩みの第1位は『資金計画・住宅ローンのこと』でした。
前回は、その1としてそもそも住宅ローンとは何か?
ということからお伝えいたしました。

住宅ローンの種類

今回は長期固定ローンからです。
住宅ローンの固定金利は、
長期国債(新発10年物国債)に連動して動きます。
ですから、この新発10年物国債の利回りを知ることが
住宅ローンの固定金利をマスターすることにつながります。

では、新発10年物国債について少しご説明いたします。
新発10年物国債とは、国が発行する債券であり、
正確には、新規発行の償還期間10年物の国債のことを言います。
その特徴は、流動性が高く、また取引量が多いというところです。
ですから、市場の傾向が現れやすいということにつながるため、
長期金利の指標として一般的に利用されています。

では続いて、
この新発10年物国債の利回りについてご説明いたします。

新発10年物国債の利回りとは、
新規発行の償還期間10年物の国債の流通利回りのことです。
利回りとは、投資対象の購入価格とその資産が持つ収益力を
総合的に表す指標であり、同じ収益率(利率)の投資対象でも
安く買えば利回りは上がります。

これを聞いただけでは、ちょっと難しいと思うので、
簡単に数字で例を挙げてみたいと思います。

例えば、100円で発行された10年債があり
この収益率(利率)が5%だとします。
すると、この10年債の利回りは『5÷100=5%』ということになります。

で、この10年債の価格が80円に下落したとしましょう。
すると、この10年歳の利回りは『5÷80=6.25%』ということになり、
価格は下落したけど、利回りは上昇したことになりますよね。

また、逆にこの10年債の価格が120円に上昇したとしましょう。
すると、この10年債の利回りは『5÷120=4.16%』ということになり、
価格は上昇したけど、利回りは下落したことになりますよね。

なんとなくご理解いただけたでしょうか?

で、この国債の価格は、債券市場の需給関係に左右されます。
景気が良くなるとか、あるいはその期待が大きくなると、
低利回りの国債よりも高利回りの株式などへ投資する人が増えて、
そうなると国債の人気はなくなり、国債の価格は下落します。

結果、国債の利回りは上昇するというわけであり、
国債の利回りが上昇すれば、それに連動して
住宅ローンの固定金利の利率が上昇することになります。

反対に、市場に良い投資対象がなければ国債の買い手が増えます。
そうなれば、国債の価格は上昇して利回りは下落するというわけです。
そして、それに連動して住宅ローンの固定金利の利率は下落します。

このように、新発10年物国債は、流通市場での人気により
需要(買い手)と供給(売り手)のバランスが変動し利回りに影響します。

住宅ローンや設備投資資金などの長期資金の金利は、
経済環境、金融政策、海外金利動向など投資に関わる
全ての要因の影響を受けるわけなのですが、
将来に対する予想(期待)もその要因の1つであります。

景気が良くなれば、個人の消費や投資が増え、
企業は設備投資を積極的に行うようになり、
長期資金への需要が高まり、長期金利が上がります。

また、実際に景気はまだまだ良くなくても、
良くなりそうな気配があるだけでも金利は上昇します。
これとは逆に、景気が悪化しそうな時は金利が低下します。

このように長期金利である住宅ローンの固定金利は、
新発10年物国債の利回りと密接な関係にあるというわけです。

もし、あなたがこれから家づくりを考えられているならば、
この固定金利をしっかり押さえておいてください。
銀行に相談に行った場合、この固定金利は
ほぼほぼすすめてくださらないでしょうから。

それでは、次回はもう1つの金利である
『変動金利』についてお伝えします。