住宅購入の際に知りたいことや悩みの第1位は『資金計画・住宅ローンのこと』でした。その5
前回では、変動金利について、
少し詳しくご説明させていただきました。
今回は、前回までの補足説明を
していこうと思っています。

というのも、住宅ローンには大きく分けて
『変動型』と『固定型』の
2つの商品タイプがあるとお伝えしましたが、
実を言うと、いずれを選んだ場合にせよ
返済方式が2通りあるからです。
ということで、それぞ返済方式の特徴について、
お伝えしていきます。

まずは『元利均等返済』という返済方式があります。
一般的に流通している住宅ローンの大半はこちらだと重います。
なぜなら、この返済方式は“毎月の返済金額が一定”であり安定するからです。
この返済方式は、毎月の返済額となる元金と利息の合計が、
返済開始から決められた期間の満期となるまで均等になる方式です。
つまり、毎月の返済額が一定となるため、
無理のない返済が出来るというメリットを持つわけですが、
その代わりにデメリットも備えています。
そのデメリットはと言うと、
最初のうちは返済額の利息の割合が高く、
結果、元金の減りが遅くなってしまうということなのですが、
そうなれば完済するまでの期間が長くなってしまいますし、
もう1つの返済方式に比べると、利息の支払い総額(=返済総額)は
増えてしまうということにもつながってしまいます。
これに対して、もう1つの返済方式である
『元金均等返済』は、先程の『元利均等返済』に比べると、
利息の支払い総額が少ないというメリットがあります。
しかし、この返済方式は、
“最初のうちの返済額が大きくなってしまう”という特徴を持っています。
つまり、返済額が一定ではなく、
最初が高くどんどん安くなっていくという返済方式というわけです。
この返済方式は、元金を均等割した額に利息を加えた合計が
毎月の返済額になるという返済方式であり、
元金の減りに比例して利息の額が減っていくからです。
このどちらを選ぶべきかということも、
住宅ローン選びでは大切なことですが、
2つ目に紹介した『元金均等返済』を選択する際には、
気を付けていただかなければいけないことがあるので、
最後にこれについてお伝えしますね。
この『元金均等返済』の場合、
前回お伝えした変動金利を選んだ場合の、
“もし金利が上がっても5年間は返済額が上がらない”
という保護措置は適用されなくなります。
また“激変緩和措置”と呼ばれている、
いわゆる金利の見直し時期に金利が上がり、
結果、返済額が上がってしまうとしても、
それまで支払っていた金額の1.25倍までしか上がらない、
という保護措置も適用されなくなります。
つまり、金利の上昇に比例して
返済額がすぐさま増えていくことになってしまうというわけです。
ということで、
これらをご理解いただいた上で、
住宅ローンの返済方式も決めていただければと思います。