立春も過ぎ、いよいよ新たな年もスタートしました。
今日は誰もが参拝にうかがう、神社にある建物の屋根部分の違いを少しお伝えします。

神社には、正殿のほかにに、いろいろな建物が建てられています。正殿はその時代の造りでそれぞれ特徴があります。今回は正殿ではなく、現代に建てられたそのほかの建物にも、それぞれの特徴があり、そこを少しお伝えします。

私たちは本物の自然素材、天然無垢材を使った住宅を専門に建築しておりますので、仕事がら建物をよく拝見します。
本日、ご紹介する建物も伊勢にある有名な神社さんの建物です。

こちらの建物は現代、しかも最近建てられました。こちらの建物の屋根部分、
軒と軒天井の造り(納まりとよく言います)も特徴があります。
屋根勾配の軒が深く設えてあり、軒天井は水平に造られ、軒天井からさらに軒先がせりだした造りとなっています。

軒天井が折り曲げてあるかのようです。妻梁を伸ばして軒天井が造られています。その先の軒天井板がつくられています。とても美しい納まりです。
材料は、もちろん檜です。こういう納まりは一般住宅には少ないです。
こちらの建物には、軒を深く深くする必要がるためだと思います。

こちらの建物も伊勢にある有名な神社さんの建物ものです。
こちらは昨年から建設が始まり、今年に完成した建物です。
屋根材は銅葺きです。美しい。
こちらの軒の造りは、また違う造りになっています。
屋根の組み方もちがいますが、こちらは庇がつくられれいます。

屋根、庇とも軒天井をつくらず、化粧垂木で納めきれいな野地板をそのまま仕上げ(現し:あらわしといいます)にされています。
こちらもたいへん美しいです。材料はもちろん、檜です。そして漆喰壁です。
これらの木造建物は、日本の文化と美ですね。

私たちの身近に、たくさん美しい木造建物があります。美しい木造建物を
たくさん拝見していますと、私たちが暮らす住まいづくりへの情熱を
かきたててくれますね。